【美容師監修】市販と美容院の白髪染め3つの違い|本当はどちらがいいの?

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HACHI
HACHI

こんにちは、美容院Rの美容師のHACHI(ハチ)です。

このページでは、
美容師がなかなか教えてくれない「白髪染めの秘密」について、お話しします。

「自分で白髪染めしないでください!」

この言葉を美容師から何度も聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

そして、こんな疑問を持ったことはありませんか?

お客様
お客様

「どうせ、自分の美容院で染めてもらうために市販の白髪染めは良くないって言ってるんでしょう?」

正直に言います。

おっしゃる通り、私たち美容師には「ぜひ私に染めさせてください」という思いがあります。

しかし、それだけが理由で「自分で染めないで!」と言っているのではありません。

私たちが「自分で染めないで」とお伝えするのは、何よりもお客様の髪を守りたいという強い思いからです。

デメリットも知らないまま、自分で染めて失敗してほしくないのです。

白髪染めが思い通りに染まらない:本当の理由

理想

ヘアカラー理想の状態 アイコン1
  • ツヤがあって手触りサラサラ
  • 「髪色、いいね!」と褒められる
  • 気分があがり、オシャレが楽しくなる

現実

ヘアカラー 悩みがある状態アイコン2
  • 染めても代り映えしない
  • 「白髪出てきてる」と指摘されてばかり
  • 白髪染めが義務作業みたいで楽しくない
HACHI
HACHI

白髪染めをしている人って、理想と現実のギャップに悩んでいる方が多いんですよね。

お客様
お客様

綺麗に染める動画を見て染めてみたり、
髪に優しい白髪染めを選んだり、
色々やってみたけど、上手くいかないんですよ…

そんな風に努力している、あなただからこそ知ってほしい!

これは、白髪染めの種類の違いを知らないことが本当の原因なんです。

あなたは悪くありません。

美容師も市販品メーカーもわざわざ説明してくれないんですから。

知らないし、分からないから

  • 自分に合っていない市販品で染めてしまう
  • いつも同じ色になり、変わり映えがしない
  • 髪が傷んでパサパサになってしまうのです。

だから、今から僕に説明させてください。

もしかしたら、今からお話する内容は美容業界のタブーなのかも知れません。

それでも、僕自身がお客様に対して敬意を忘れず、誠実でありたいので包み隠さずお伝えします。

まずは、白髪染めの種類による特性の違いを知ってください。

白髪染めの種類:大きく4種類ある

白髪染めと白髪染めトリートメント1

一口に白髪染めと言っても、大きく4つの種類があります。

  1. 永久染毛料(ヘアカラー)
  2. 酸性染毛料(ヘアマニキュア)
  3. カラーシャンプー・トリートメント
  4. 一時着色料(ヘアマスカラ)

1. 永久染毛料(ヘアカラー)

美容院でも市販品でも一番一般的な白髪染めです。

メリット

  • 髪の中までしっかりと染まる
  • 1回染めれば2ヶ月くらいは色落ちしない
  • 色のバリエーションが豊富
  • 明るい髪色にも対応できる

デメリット

  • 髪、頭皮に負担が大きい
  • 髪がパサつく原因にもなる

使用用途

最も一般的な白髪染めで、仕上がりのクオリティと色持ちの良さを両立できる

2. 酸性染毛料(ヘアマニキュア)

髪の表面付近を着色するカラー剤

メリット

  • 頭皮や髪にほとんどダメージがない

デメリット

  • ヘアカラーと比べて色落ちが早い
  • 3週間ほどで色落ちする
  • 肌につくと取れない

使用用途

ヘアカラー剤のアレルギーがある方のための白髪染め

3. カラーシャンプー・トリートメント

ヘアマニキュアに近い仕組みで、シャンプーやトリートメントで白髪を目立たなくできるヘアケア

メリット

  • 髪や頭皮にほとんどダメージがない
  • 1回5分ほどでOKな手軽さ

デメリット

  • 少しずつしか染まらない
  • 髪を明るくできない

使用用途

自宅で手軽に少しずつ白髪を目立たなくしたい人用

4. 一時着色料(ヘアマスカラ・スプレー)

その日だけ白髪を目立たなくできるマスカラやスプレー

メリット

  • とにかく手軽
  • シャンプーで簡単に落とせる

デメリット

  • その日だけ限定であること

使用用途

その日だけでいいので、白髪を隠したい時に

みなさんの多くが思い浮かべている白髪染めとは、永久染毛料(ヘアカラー剤)のことを指します。

実は、この永久染毛料(ヘアカラー剤)…

市販品とサロンカラーとでは【トトロ】と【とろろ】くらい違うので、今から詳しくお伝えしますね。

美容室vs市販品:白髪染め3つの違いを徹底解説

それでは、本題に入っていきます。

大事なことなので、もう一回お伝えさせてください。

この「美容院の白髪染めと市販の白髪染めの違い」を知らないことこそ、白髪染めがうまくいかない元凶…いわば最大の敵なんです。

知らないままだと、今より髪の状態は悪くなる一方ですし、思い通りの髪色になれることはない、と言っても過言ではありません。

1つ1つ丁寧に説明しますので、この機会に知っておいてください。

1:薬剤の違い

サロン品・市販品、どちらも同じ永久染毛料なのでしょう?同じじゃないの?

いいえ、違うんです。

2つの違いを説明しますね。

違い①:サロン品と市販品では白髪染めカラー剤のパワー(強さ)が違います。

普通、プロ仕様の方がパワー強いと思うじゃないですか?じつは市販品の方がパワーが強いんですね。

なぜかというと、

市販品は、どんな髪質の人が染めても、その人が素人技術で染めたとしても染まらないといけません。

そのためにどうするの?

答えは簡単、パワーMAX処方です。

ダメージ??

そんなの二の次です。

塗ったのに染まってなかったらクレームになってしまうのですから。


違い②:市販の白髪染めの方が頭皮や髪に残りやすい。

最近、人気のある市販白髪染めに【臭いのしない白髪染め】というものがあります。

美容院特有の“あのツーンとする臭いが苦手”という人には嬉しい商品なのですが、隠されたデメリットがあります。

それは、簡単に説明するとダメージ物質が髪や頭皮に残りやすいという点です。

美容院特有の“あのツーンとする臭い”は、ダメージ成分を空気中に逃しているから発生する臭いなのです。

臭いがしない市販の白髪染めは、ダメージ物質が空気中に逃げないようになっているため、サロンカラーと比べると10倍くらいダメージ物質が髪や頭皮に残ってしまうとされています。

ここまでをまとめると、、、

市販の白髪染めの薬剤の方が、髪や頭皮へのダメージが大きいということです。

HACHI
HACHI

絶対にダメとは言いませんが、
市販で染めることは、けっこうリスキーなんだよ、という事実だけは知っておいてほしいです。

2:判断力・技術力の違い

美しい髪色に染めるために、どんなカラー剤で染めるかも大事ですが、もっと重要なことがあります。

それは、髪の状態を見極める判断力と的確なカラー技術です。

ちょっとピンと来ないと思うので、こちらの写真を見てください。

美容院R カット事例 2024-1 ビフォー
美容院R カット事例 2024-1 アフター

きれいなアッシュ系に染めさせて頂いたお客様なのですが、結論:アッシュのヘアカラーだけではアッシュにできません。

この方も、アッシュ、ブラウン2種類、パープルと4種類のヘアカラー剤を使って染めています。

白髪染めの塗り分けイメージ1
根本~中間~毛先と髪の状態に応じて最適なカラー剤を塗り分けていく必要があります。

逆に言えば、このお客様の場合、4種類のカラー剤を使わないと美しいアッシュ一色にはできない!ということ。

ですから、市販のアッシュのカラー剤を買っても、ほぼほぼアッシュになりません。

おそらく、根元は明るさが足りずダークブラウンになり、毛先のダメージ部分は黄色くなります。

一生懸命染めてもらったのに、綺麗に染まらないのは悲しくなりませんか?

髪質や状態を見極めてのヘアカラーは美容師にしかできないことです。

白髪が染まれば、それでOK!という方は、市販品でもいいと思います。

でも、仕上がりを重視するなら、多少時間・費用がかかっても美容師に染めてもらうことを強くおすすめします。

3:施術前・施術後の処理の違い

色持ちや髪の状態に大きく関係するのが、施術前と施術後の処理(ケア)です。

市販品とサロンカラーの一番の違いと言える部分です。

さきほどのお客様をまた例にあげると、

お客様のヘアカット1-2

施術 前:①毛先のダメージを軽減するケア、②髪全体の不純物を取り除くケア

施術 中:③カラー剤によって発生するダメージ物質を取り除くケア

施術 後:④髪の補修、⑤髪からカラー剤の臭いを消すケア、⑥頭皮の保湿ケア、⑦抗酸化ケア

といった感じで7つものケアをカラーと同時進行で行っています。

お客様
お客様

そんなにケアしないといけないの!?

たしかに、ここまでケアにこだわるのは美容院の中でも少数派かも知れません。

ですが、全てに意味があり、お客様のために出来ることは全てやりきります。

  • ムラなく美しく染めるためのベースケア
  • 白髪をこれ以上増やさないためのケア
  • 髪のツヤをよくするケア など

それが3回、4回、1年、2年と続いたとき…ものすごい差となって髪や頭皮に現れてくると僕らは知っているからです。

お客様
お客様

毛先がパサついたり、チリチリしてまとまらない😭

髪にボリュームがなくなって地肌が透けてきた😨

HACHI
HACHI

それは、白髪染めの際の前処理や後処理が不十分だったからかも知れません。

ダメージのある施術だからこそ、細心の注意を払い、1年後2年後の髪の状態も考えて髪を染めていかないといけないのです。

みなさんもぜひ、未来の自分の髪や頭皮を守るということを意識してみてください。

セルフカラー派の方々へ

自宅で簡単白髪染め記事のアイキャッチ画像1

サロンカラーを推奨する内容が多くなってしまいましたが、市販カラーを全否定するつもりはありません。

コスト面は、サロンカラーよりも遥かに優れていますし、何より手軽。

「1回自分で染めてみようかな」というのも、僕は肯定派です。

でも、この記事を読んで何か少しでも思うところがあった人は、自宅カラーをリスクの少ないものに変えてみるのもいいと思います。

例えば、白髪染めシャンプーやトリートメントは、髪や頭皮へのダメージもほとんどないですし、仕上がりも自然です。

またリタッチ(根本染め)も毛先をダメージさせないので比較的リスクを低く抑えられます。(カラー後の頭皮の保湿はしっかり行ってあげてください!)

自分で染める時は、リスクの少ない白髪染めをしていただいて、「飽きたから明るい髪色にしたい」など少しリスクの高い白髪染めをしたい時はヘアサロンで染める。

などの工夫をして頂いて、長く健康な髪をキープできるようにしていきましょうね✨

ヘアサロンRの白髪染め事例を紹介

美容院での白髪染めは、できる髪色の選択肢がたくさんあります。

お一人お一人に最適なカラー剤と染め方を選び、髪と頭皮のダメージを最小限に抑えれらるようトリートメント成分を使いながら白髪染めをさせていただきます。

だから、ツヤがあり「髪色きれい」と褒めてもらえる髪を長く楽しんで頂けます。

美容院R 白髪染めビフォーアフター画像23

以前はいつも同じ髪色でマンネリしていましたが、「絶対に似合うと思うので!」と自分でも思いもつかないような髪色を提案してもらってお任せしたら、すごく良かったんです!

周りからの反応もすごく良くて、「その髪、どちらでされてるの?すごくいいですね」とあちこちで声をかけてもらえました。

それまで白髪が気になるから染めているだけだったのが、「次はどんな髪色になれるかな?」と美容室に行くのが楽しみになりました。

60代 / 女性

デザインカラー(ハイライト)を使った白髪染め

ハイライトカラーを白髪染めと組み合わせると軽さや空気感のある柔らかい質感の髪色を演出でき、【白髪ぼかし】として人気が高まってます。

自宅カラーでは、なかなか表現できないカラーですのでプロに染めてもらう醍醐味と言えるかも知れません。

ブリーチ(ダブルカラー)を使った白髪染め

ブリーチを使ったダブルカラーなら、白髪染めの場合でも、できる髪色の幅がかなり広がります。

ボブやショートヘアと合わせると、【パリの街を歩くお洒落なマダム】のイメージ。

また、根本が伸びてきた時も白髪が目立ちにくいので良い!というお客様からの声もたくさん頂いてます😀

白髪染めについてのよくある質問

Q

白髪染めはどのくらいの頻度で行うべきですか?

A

一般的には4〜6週間おきがおすすめです。

ただし、髪の伸びる速さや白髪の目立ち方には個人差があるため、美容師と相談しながら最適な頻度を見つけていくことが大切です。

Q

白髪染めで髪が痛むのが心配です。どうすれば良いですか?

A

髪が痛むのは困る、でも白髪は気になる。。ホントに白髪って嫌ですよね😓

そんな人は絶対に美容室で染めることをおすすめします。

ここまでお伝えしたように、あなたの髪が一番美しくかつ、ダメージしないように専門の知識と技術をもって誠心誠意染めさせていただきます。

どうしても自宅で染めたい人は、カラートリートメントや白髪染めシャンプーなどダメージの少ない方法で染めてみましょう。

Q

明るい色に染めることはできますか?

A

はい、可能です。

ただし、元の髪の色やそれまでのヘアカラー歴によって、どこまで明るくできるかは変わってきます。

また、市販の白髪染めでは、明るくならない人が多いうえにダメージのリスクが激増します。

白髪があるけど明るい髪色にしたい。という人も美容師に相談させることをおすすめします。

白髪染め「明るくできる?できない?」美容師が教える白髪をオシャレに明るくカラーする方法」で詳しく解説しています。

Q

白髪染めの持ちを良くするコツはありますか?

A

ホームケアを頑張りましょう!

カラーケア専用のシャンプー・トリートメントの使用、髪のUVスプレーによる紫外線対策など。

インターネット通販で買えるものもたくさんありますし、美容院に来ていただいたお客様には、その人に合わせたケアをお伝えします。

Q

白髪染めと縮毛矯正は同時にできますか?

A

可能ですが、髪へのダメージが大きくなる可能性があります。

美容師と相談の上、髪の状態に合わせて判断することが大切です。

縮毛矯正をするとヘアカラーが色落ちすることがあるので、縮毛矯正→白髪染めの順で行うと覚えておきましょうね。

まとめ

白髪染めは、単なる白髪を隠すための施術ではありません。

適切な方法で行えば、あなたの魅力を引き出し、若々しい印象を演出できる大切なケアです。

今回ご説明したように、美容室での白髪染めには3つの大きな利点があります。

  1. 髪や頭皮にやさしい専用薬剤の使用
  2. 髪質や状態を見極めた専門家による施術
  3. 徹底的な前処理・後処理による美しい仕上がりの持続

確かに、市販の白髪染めと比べるとコストはかかります。

どちらにもメリット・デメリットがあるので、この記事を参考にご自身にとってベストな選択をしてくだされば!と思います。

大切なのは、「今」だけでなく「未来」の髪のことまで考えること。

一時的な染め上がりだけでなく、長期的な髪の健康を考えた白髪染めを選択することで、いつまでも自分らしく若々しい印象を保っていきましょう。

僕が、このページの内容をさらに詳しく動画で解説しています。

参考になれば幸いです!

このページの監修者

Hachi(ハチ)

監修者

Hachi(ハチ)

美容院R / 美容師

美容師歴18年。すべての人に敬意を持って接することを一番大切にしており、美容師としての前に人として信用していただける人間を目指しています。「ダイヤモンド オンライン」や「betters」など大手メディアでも美容記事の監修を務めております。

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白髪染め後のホームケア:美しさを保つコツ

白髪染め後のホームケアは、美しい髪色を長く保つ重要なポイント。

詳しいケア方法や、おすすめの製品については、こちらの専門ページでご紹介しています。

美容室選びのポイント:失敗しない選び方

あなたに合った美容室選びは、満足度の高い白髪染めを実現する重要な要素です。

選び方のポイントや注意点については、こちらの専門ページで詳しくご説明しています。